A.ブラウン(ドイツ)
ハンドメイド 木管フルート
グラナディラ製、シルバー・キー・メカニズム(金メッキ仕上げ)、インライン・リングキー
C足部管 ※胴部管・足部管一体仕様
14Kゴールドライザー、Eメカニズム装備
シリアルナンバー:042
製造年:2000年
私自身の2本目となるブラウンの木管フルート。
2000年に造られた、シリアルナンバー042のこの楽器の特徴は、なんと言っても
胴部管と足部管が一体になっていること。
最大のメリットは一体型にすることにより、響きを止めてしまう部分(ジョイント)を限りなく減らすことが出来ている点。
一箇所ジョイントが減るだけで、ここまで変わるの!?というほど響きが変わる。
自分の吹き込んだ息が、そのまま全てフルート響きに変換され、遠くまで真っ直ぐに飛んでいく感覚。
その反面、デメリットとしては足部管の位置(角度)を替えられないため、手の形が合わないと
保持・運指に支障が出てくる。
あくまで主観だが、#096は、力強く、一音一音がはっきりとした骨太なサウンド。
それに対し、この#042は甘く、暖かく、それでいて芯はしっかりしている。そして、素晴らしい音と音のつながり。
初めて息を入れた時、同じ製作者が作った楽器で、ここまでキャラクターが違うかと、驚いた。
この楽器を手に入れる代償は、大きかったが、それでも手に入れてよかったと思える一本。
それと、この楽器には購入時から頭部管が2本ついてきた。
いずれもブラウン氏制作の純正のものだが、キャラクターは大きく違う。
おそらくオリジナルの頭部管に後から一本追加したものだろう。
オリジナルだと思われるのは、ヘッカー(アドラー)がついたもの。
こちらはとてもパワフルで、全音域でパリッとした明るいサウンドが特徴。
もうひとつはヘッカー(アドラー)なしで、頭部管にもブラウンロゴがある。
こちらは木管らしく柔らかく丸く響く温かい音が特徴。
なぜヘッカー付きがオリジナルだと判断したのかは、この頭部管のジョイント部分とクラウン部分の金メッキから。
もう一方は通常のシルバー。
ボディが金メッキ仕様ならば、頭部管もそうだろう・・・。という単純な理由。