三響フルート(日本)
木製(ピンクアイボリー)、キーメカニズム銀製金メッキ、オフセットリングキー、H足部管、Eメカニズム付
シリアルナンバー#460 (2024年)
木管フルートの素材といえば、やはりグラナディラではないだろうか?
オーボエもクラリネットもこのグラナディラで作られているものが王道。
ところが、このグラナディラは、現在は国際自然保護連合のレッドリストでは準絶滅危惧種に指定されている。
グラナディラに変わる新たな素材を求め様々な素材で楽器作りの試みがされている。
この楽器はグラナディラと同じくアフリカ原産の木、「ピンク・アイボリー」を使用している。
ピンクアイボリー(=桃色の象牙)の名の通り、真紅という言葉がピッタリのカラー。そして美しい艶。
音色は、雑味がないピュアな音。それでいて木管らしいふくよかな音。
この楽器は、そっと息を入れても音になるし、しっかり息を入れても楽器が受け止めてくれる感じで
ブラウンやパウエルの木管とはまた違った独特の吹奏感。
つくられたばっかりでもこれだけ鳴って、色々な表情を見せてくれるこの楽器。
これからどう変化していくのか、ただただ楽しみだ。
キィ・メカニズムは銀に金メッキ(おそらく18K)
管体自体はパウエルやヤマハより太い感じがするが、キーの形がすごく良い。手にフィットしてくる。
左手人差し指で押さえるキー(Cキー?)が周りのキーより一段高くなっているのが、とても良い。
実はこの楽器導入より以前から、マンケ製のピンクアイボリー頭部管を利用していた。
この楽器に合うか?わからなかったが、すり合わせもバッチリで、音程も問題なし。
ただ管体の太さが細い。(内径は一緒のはずだけれど、外径がSankyoの方が太く、マンケは細い)
マンケの頭部管はライザーに14K金を使用しており、バリバリなってくれる。
同じピンクアイボリーでもSankyoとだいぶキャラクターが違って、曲によって頭部管を替えて演奏できるのがうれしい。
↓マンケ頭部管と組み合わせた写真