V.Q.パウエル社製(アメリカ)
2100モデル 総銀製
ドローントーンホール、インライン・リングキー、C足部管
V.Q.パウエル社といえば、アメリカを代表するフルートメーカー。
今でこそ、シグネチャーモデルや、ソナーレモデルなど低価格帯のフルートも製作していますが、それまではハンドメイドモデルの超高額品しか作っていなかったメーカーでした。
そのパウエルが発表した革命的なフルートがこの2100モデルです。
斬新で近未来的なデザイン、そしてカップの付け根が管体に当たらず台座に当たるようにする設計。
発売当初は、「近未来的すぎる」そのデザインから、拒絶されることも多かったようですが、極限まで薄くしたキィカップの設計などのため、それまでのパウエル総銀製とは比べ物にならない軽さ。そして鳴りの良さから人気モデルとなりました。
その後、コンセルバトリーモデルの登場で姿を消してしまいましたが、それ以降、ここまで斬新なフルートは、未だ発売されていません。そのような経緯で、いまでは新品発売時よりも高い価格で取引されることもある、少しレアな楽器となっています。
頭部管のカットは2種類存在し、今回の楽器はPタイプです。
ハンドメイドの「フィルハーモニー」スタイルと同系のもので、全音域での安定した鳴りの良さが特徴です。